大隊長のひと言

一部大隊長

消防指令    嶋田洋二郎

今回のインタビューは救急技術担当係長兼第一大隊の嶋田大隊長にお話を伺いました。

 

レスキュー隊にあこがれて!

入庁の動機の一つは、体を鍛える服が人好きだった事とオレンジ色の制服のレスキュー隊に憧れていた事、人の役に立つ仕事をしたい事でした。
先ず、入庁試験に合格後、合格者全員が消防署に配属される前に、全寮制の消防学校に入校し、半年間、消防官として必要な消防活動の基本や関系法令等を学びます(現在は半年間、消防学校での初任教育の後、更に各署で半年間の実務教育を終えてから卒業となる。)
消防学校を卒業し、各署に配属され1年の実務経験を経た後に自分の希望する職種(救急隊、レスキュー隊等)に就くためには、それぞれの研修を受けて資格を取得することが必要です。嶋田大隊長の場合は数多くある研修の中でも、最も過酷で競争倍率も高い特別救助技術研修生選抜試験に合格し、地獄の五週間と言われる研修を終了しました。
 現在、東京消防庁には80の消防署があり、そのうちレスキュー隊が配置されているのは22署で、ハイパーレスキュー隊は4つの方面本部にあります。
したがって、レスキュー隊の無い署に配属されれば、レスキュー隊配置所属に異動になるまで待ち、やっとレスキュー隊のある署に行っても、レスキュー隊に空きがなければ隊員に任命されないなど、レスキュー隊になるには非常に狭き門であり険しい道のりである事を知りました。
ハイパーレスキュー隊の活動は東京都内に留まらず、日本全国、海外で発生した大災害に出場する。スマトラ沖大震災の際、タイ王国に約2週間派遣された経験を持つ頼もしい大隊長です。
その時の体験談などは是非、別な機会にお聞かせ頂きたいですね。
首都直下型地震への備え!
大震災が発生した場合、深川消防署の全署員が参集し、事前計画に基づき、それぞれの任務を遂行しますが、指揮隊(大隊長)として重要なのは、管内でどれだけの災害が発生しているのかを把握し、どの部隊をどこの災害に投入するか判断することです。その際、当然の事ながら消防署の部隊には限りがあり、地元消防団の活躍が最も期待されるところです。消防団とは普段からコミュニケーションを図り、有事の際に任務分担をはっきりして連携がとれるよう訓練しておくことが大切です。
深川消防署管轄にはビックサイト等の大型商業施設が林立し、多数の神社、仏閣があり、住民以外の不特定多数来街者の出入り多い地区なので特に大震災等の災害時には、地元消防団の大きな活動を期待されています。消防団においても、日々の訓練で、しっかり基本をマスターし、有事にすぐ行動出来る体制を築くよう心がけたいものです。
大隊長から消防団員の皆様地域住民の皆様へのお願い!
つけましたか?住宅用火災警報器

平22年4月から設置が義務化されます。尊いいのちを火災から守るためにも早期の設置をお願いします。深川管内でも住宅用火災警報器で火災の拡大を未然に防いだケースが多々あります,台所には熱感知タイプを 各部屋には煙感知タイプを
救急車の適正運用について!
東京消防庁管内で年間約65万件の救急車の出場があります。救急車が出場してから現場に到着する時間も平均すると6分であり、救命効果のための最低の目安である5分には1分も遅い結果となっています。
救急車は緊急に医療機関で受信する傷病者の搬送手段ですので、もしも、救急車の要請を迷った時は#7119の救急相談センターに電話してくだい。ここでは看護士などが医師の連携のもと、受診等の判断や応急手当のアドバイスなど24時間年中無休で相談に乗ってくれます。
     ー経 歴ー
 小平・立川・町田・足立・小岩・浦田の各消防署に勤務
 平成14年に第二消防方面本部のハイパーレスキュー隊に配属される
 平成21年4月に深川に配属となり技川出張所長
 平成21年10月1日付にて現職に就く

 

インタビューしてみて
嶋田大隊長さんは入変まじめで几帳面な俳優の渡辺謙によく似ている素敵なスポーツマンでした。
取材中も署員の方々の仕事の状況も注視出来る位置の席にすわられる等、《出来る》上司とお見受けいたしました。
久々のときめきのせいでしょうか、お会いしてまもなく出して頂いたお茶をこぼしてしまいました。
         (第七分団 湯浅編集員)